NEKO-TECH!!

ねことマッチョと、ときどき私。

ねこの爪を切るということ

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ねこの爪を切るということについて、ねこと暮らしている人間はけっこう頭を悩ませている。

 

爪が伸びたままになっていると、ちょっと肉球を触るときも、膝の上に乗るときも、抱っこをするときも、添い寝をするときも、トイレのあとに部屋を駆け回るときも、とにかくねこと触れ合うありとあらゆるタイミングにおいて、僕は血を流さなければならない。

室内で暮らすねこの爪は、かなり鋭い。

ねこが意図せずとも、触れたもの皆傷つける。一昔前のヤンキー漫画の主人公張りにキレている。ほんとうに。デニム履かなきゃ膝にも乗せらんない。

だから定期的に爪切りをする必要がある。

だけれど大半のねこは爪切りを嫌がる。

嫌がって、暴れる。

凶器を振り回して。

結果としてそこら中に傷が残るという寸法だ。

僕も身体中にねこの爪痕が刻まれている(背中にも)。

ねこを持ち上げるのは基本的に腕なので(中には足を使う人がいるかもしれない)、リストカット紛いの傷ができることもまれにあって、血管に沿って縦に傷を受けたときはさすがに周りの目を気にして長そでを着た。

袋を使う

ねこの爪切り問題についてはそのように様々な戦いの歴史があるので、人間の間でも一定の知見が広まっている。

たとえばこれ。

ねこの胴体を全部覆って、頭と四肢だけ出せるバッグだ。ファスナーを閉めれば四肢を出さないで動きを制限することもできる。爪を切りたい足だけ出して、パパっと切ってしまおうという魂胆。

暮らしの知恵的に、怖がりだったり暴れん坊だったりするねこは洗濯ネットに入れて獣医に連れていくという猫飼い共通認識があるのだけれど、それよりは確実性が高そう。ネットはかなりオルタナティブな代物で、元気が良いと破って逃げ出したり、ネットを被ったまま走り出したりするから。

まあ、たぶん、経験則的にいえば、これも「まずどうやってこの袋に入れるのか?」という構造的問題は解決する必要がある(そして往々にしてこの問題が一番大きい課題であったりする)。

これについてはねこと暮らす人間は各々研究を進めていると思うが、大体において食べ物で釣る策が取られる。

爪切りはねこ用のを使う

あとは爪切りのストレスをできる限り減らすために、ちょっと良い爪切りを手に入れるという手段もある。たとえばこういうもの。

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まず、人間用の爪切りを使うのはあまりおすすめできない。ねこの爪は人間の爪と構造が大きく異なるので、人間用の爪切りだとうまく切れず、時間ばかりがかかって、拘束を嫌がったねこが余計に暴れる可能性が高い。

ねこの爪は、ねこ用爪切りを使うのがよい。

ハサミ型・ニッパー型・ギロチン型といくつかあるけれど、基本的にはハサミ型で十分切れる。伸びすぎてたいへんなことになっている場合、自分で切らずに獣医さんに切ってもらうのが一番よい。

さいころから習慣にする

育ってから保護されて家にやってきた場合は根気強く習慣をつけていくしかないけれど、幸運にもまだ毛玉虫のころからねこをお迎えできた場合、それは超絶お世話しやすいねこに育てる唯一のチャンスといって差し支えない(まれに前世は人だろうという野生ゼロのねこもいるがほぼ例外)。

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毛玉虫の例

小さいうちから絶対に習慣にしておきたいこと3選は次のとおり。

  • 爪切り
  • お風呂
  • グルーミング

ここに歯磨きを加えてもいいけれど、やりたい人だけやればいいと思う。僕はやっていない。

グルーミングは小さいころからでなくてもねこが「心地よいもの」と勝手に認定しやすい行為だけれど、なるべく小さいころからおこなって体に触れられることに慣らしておくと、膝に乗ったり抱っこしたり添い寝するのが苦にならないねこになる。

お風呂は、完全室内飼いなら基本的に必要がない。ハーネスをつけて一緒に散歩をしたいとか、外に出る機会があるなら水浴びができるのは大きなメリットになる。虫・病原菌・土など色んな害のあるものを流し去ってくれる。小さいころから濡れタオルで体を拭いたり、洗面器に浅くお湯を張ってちゃぷちゃぷさせたりすると、一緒にお風呂に入れるねこに育つ(可能性もあるといわれている)。

爪切りもそう。四肢を抑えられて爪をむいっと押し出され、ぱちぱち切られるのはねこにとっては結構なストレス。小さいうちから定期的にやることなんだと教え込むことで、多少あきらめの境地に至ってくれることもあるとかないとか。爪切りしながらおやつをあげると、「爪切り=おやつ」という図式ができあがって喜んで爪を切らせてくれるという噂もある。

 

まあ、なんにせよ、ねこと安全に暮らすためには嫌がられようとなんだろうと爪を切ることは絶対に避けて通れない道だ。

外に出していると地面とこすれて勝手にちょうどいい長さに削れるのだけれど、完全室内飼いだとそうはいかない。段ボールや麻紐の爪とぎでは大して削れない(むしろ研がれた側が削れていく)。

伸びすぎた爪は、ねこの肉球に食い込んでも伸び続ける。

僕たちに生きる意味を与えてくれる小さな毛玉が幸せに暮らせるように、僕たちは頭をひねって爪を切ろう。

 

ぱちぱち。